次世代エアモビリティという言葉

アメリカのAAM、欧州のIAM

· 言葉の定義

昨今、国内で利用され始めた「次世代エアモビリティ」という新しい言葉は「ドローンによる拠点間のモノの移動や、空飛ぶクルマによる人の移動」[1]に対応する言葉で、米国のAdvanced Air Mobility (AAM) あるいは欧州のInnovative Air Mobility (IAM)に相当します。

AAMは、特に都市環境での運用に特化しないユースケースで、後述の「空飛ぶクルマ」官民協議会の引き金の一つとなったUber Elevateなどに代表される都市部でのエアタクシー構想については、Urban Air Mobility (UAM)という言葉が利用されています。

米国連邦航空局(FAA)ではUAMは「都市部や郊外の低空で乗客や貨物を輸送する高度に自動化された航空機を使用する安全で効率的な航空輸送システム」[2]と、欧州航空安全機関(EASA)では「都市環境における乗客と貨物のための、安全、安心、より持続可能な新しい航空輸送システム」[3]と表現されています。ここで米国では「自動」、欧州では「安心、持続可能」と強調される部分が、地域柄を感じさせられます。

いずれにせよ、新しい形態の航空機が従来より低高度で運用される未来とそれを実現するための諸課題は世界各国で認識されていて、その対応が政策としても重要視されています。


[1] https://www.mlit.go.jp/koku/content/JPN_AAM_in_Japan.pdf

[3] https://www.easa.europa.eu/en/domains/urban-air-mobility-uam